2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

1-7.𝑢倍か 𝑑倍の確率分布の連続化-1 対数正規分布

対数正規分布 ここで、対数正規分布について説明する。通常の正規分布は定義域が(−∞,∞)であ り、 平均値の 周りに対称な 性質を持つ多くの自然現象が正規分布に従う。 対数正規分布は、イメージとしては 正規分布の独立変数 を (指数関数) に 変数変換した…

1-7.𝑢倍か𝑑倍の確率分布の連続化

1-6で求めた分布は離散分布であるから、変数の値が の時しか意味を持たない。定額の場合と同様に、この分布を連続分布に変換することを考える。定額の場合と同様に、株価の上昇した期間数を とすると、 は二項分布する ので、その二項分布を正規分布で近…

1- 6 .株価の (定率 的) 二項モデル-1 𝑢倍か 𝑑倍の資産の確率分布

1期間で 株価が 倍か 倍になる場合 の 期間経過後の 株価の 確率分布、平均、分散を求める。 初期値で 倍になり、確率 で 倍になるとする。 株価の時間発展を 3 期間後まで書くと下図のようになる。 は期間、 は 期間のうち上昇した回数(下落は 回)である…

1- 6 .株価の(定率的)二項モデル

ここまで、「株価が、 1 期間で確率 で 円上がり、確率 で 円下がる」という前提を出発点に株価をモデル化し、期間後の株価がどうなるか、を考えてきた。この「 1 期間で一定額上がるか下がる」という前提は 、短期間、株価変動の小さい間は有効であるが、長…

1-5.ポートフォリオの分散

1-4.の例で、分散投資した場合に各株資産の分散を合わせる方法はわかった。この時、各資産の分散は で同じ値になる。では、各資産を合計したポートフォリオの分散はどうなるだろうか。複数の株を組み合わせた全体の値動きは、各株が同時に値上がりするか…

1-4.異なる株のスケールを合わせる

ここまで、一種類の株価の変動を考えてきたが、実際の投資ではリスクを減らすために複数銘柄に分散投資するのがよいとされる。 との異なる複数の株を所有するとき、それぞれの株資産の分散を同じにするためには、何株ずつ 持てばよいか、という問題を考える…