1-7.𝑢倍か 𝑑倍の確率分布の連続化-3 期間のn分割

期間の𝑛分割

ここまで、期間𝑛は 1 日を単位として考えてきたが、株価は毎日同じ比率で動くわけではない。単位の取り方も、月足、日足、時間足、分足とどのようにも考えることができる 。

1 つの同じ株価の動きをそれぞれの単位で見たときに、各単位に対応する 𝑟はどうなるか、について考えておく。
確率1/2で 𝑟倍か 1/𝑟倍になる資産の 𝑛期間後の分布は 𝐿𝑁(\log 𝑆_0, 𝑛(\log 𝑟)^2)なので、𝑆_0𝑛𝑟が決まれば分布は決まる。この対数正規分布の分布関数は 定義に従って、

f(Y)=\genfrac{}{}{}{0}{1}{\sqrt{2\pi n}𝑌\log r}\exp\left[−\genfrac{}{}{}{0}{\left(\log𝑌−\log𝑆_0\right)^2}{2𝑛\left(\log r\right)^2}\right]

である。これからもわかるように、𝑛𝑟

𝑛(\log 𝑟)^2=𝐶

C は定数) を満たした状態で変化すれば、分布 は 同じである。 答えはこれで、1 期間を 𝑛分割すれば 𝑟

𝑟=\exp\left[\sqrt{\genfrac{}{}{}{0}{𝐶}{𝑛}}\right]

となる。先に見た定額の分布場合 、同じ期間を𝑛分割した場合、𝑑\sqrt{𝑛}に反比例するが、定率の場合 𝑟は\exp\left[\sqrt{𝐶/𝑛}\right]に比例する。

 

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